
2018年09月28日
【その他】とよたまちさとミライ塾2018の申込開始(9/29)

とよたまちさとミライ塾2018の申込がスタートします。人気プログラムはあっというまにいっぱいになってしまうようなのでお忘れなく!
【申込受付開始】電話/9月29日(土)12:00~
WEB/9月30日(日)10:00~
詳しくは → https://www.toyota-miraijuku.com/
「とよたまちさとミライ塾」とは
“とよたならではを体験”することができるプログラムを集めた事業です。
都市部、農山村部の様々な地域資源を題材に体験型プログラムを企画・運営する学びの場として、観光を担う人材の発掘・育成を進めるとともに、多くの方に豊田市の魅力を体感してもらう事業です。
パートナーがプログラムを提供して参加者が体験することにより、とよたの魅力を知り、地域資源を創作するきっかけとします。プログラムを通じた学びの場の創出を市民自らが行っていきます。
2014年から毎年秋に開催しており、今年で5年目を迎えます。
2018年09月21日
【音楽】Lecture Comcert~アンサンブルWAVEが贈る~『瀧廉太郎 作品と生涯』(10/28)

情報提供いただきました、どうぞご来場ください!
Lecture Comcert~アンサンブルWAVEが贈る~『瀧廉太郎 作品と生涯』
この度、とよたミュージックケアの会がレクチャーコンサートを開催します!
【日時】10月28日(日)昼の部14:00開演 夜の部18:00開演(開場は開演の30分前)
【会場】とよた市民活動センター(A館T―FACE9階松坂屋上階)ホール
【出演】ニシムラタツヤ アンサンブルWAVE
【内容】
「荒城の月」「花」などで知られる作曲家、瀧廉太郎。23年という短い人生の中で生み出された作品と生涯を、朗読と演奏により
綴ります。
音楽作品に、作曲者の人生や想い、また作品説明をつけることでより深く興味を持っていただける内容になっております。
また、今回ゲストの朗読家により、瀧廉太郎の世界感がどう広がっていくのかも味わっていただきたいです。
幅広い年代の方を対象に、コンサートの足を運んでいただきたいと思っています。ぜひとも、掲載をよろしくお願いいたします。
【出演者プロフィール】
朗読:ニシムラタツヤ
1975年一宮市生まれ。大学入学後演劇部および劇団での活動を経て、2004年以降ひとり朗読の活動を始める。2009年夏から岐阜・柳ケ瀬の「いしぐれ珈琲」ではじめたシリーズは現在まで通算100回を超え好評を博している。
また日本朗読検定協会主催の「青空文庫朗読コンテスト」にて2015年 審査員特別賞 2016年 銀賞を受賞。
演奏:アンサンブルWAVE
平成10年から豊田市を中心に活動を開始し、豊田市内の交流館や、子育て支援センター、市役所ロビーコンサートなどで演奏活動を行っている。愛知県立猿投農林高校の温室の中でのコンサートや子育て支援センターでの絵本コンサートなど、ユニークな企画でのコンサートも多い。2016年「オペラへのいざない」2017年「宮沢賢治のセロ弾きのゴーシュ」など、語りを入れたレクチャーコンサートが好評を得ている。
ピアノ:秋山 聖 (あきやま せい)
愛知県立芸術大学音楽学部器楽学科卒業。
2002年より豊田市高年大学(現とよたシニアアカデミー)の音楽講座の講師を継続。また介護老人保健施設、有料老人ホームで音楽療法行っている。
音楽療法士。認知症ケア専門士。日本介護予防指導士。
ソプラノ:京田 国子(きょうた くにこ)
東京音楽大学声楽科(オペラ科)卒業。同大学研究科オペラコース修了。
同大学オペラ科助手、津田塾大学女声合唱団ヴォイストレーナを歴任。
豊田市民オペラ「学生王子」のマーガレット王女役、豊田市政50周年記念オペラ「メリーウイドー」ヴァランシェンヌ役、豊田ジョイントコンサートオペラ「野の白鳥」女神役に出演。豊田市美術館コンサートにも出演。東京二期会会員。
バイオリン:片田 倫子(かただ ともこ)
岐阜県立加納高等学校音楽科卒業。
愛知県立芸術大学音楽学部器楽科弦専攻卒業。
垣津和男、横田幸侍の各氏に師事。三好町在住。
「とよたミュージックケアの会」
音楽の持つ力で、心と体の健康や生活の質の向上のための支援を行う市民活動団体です。
対象者のニーズに応じて、介護予防教室・生涯学習コンサート・歌声サロンなどを企画・運営しています。
2018年09月19日
【コラム】Recasting Weeks 「HYBRID BUNKASAI」とは? 天野一夫
お待たせしました!
「HYBRID BUNKASAI」が開催されました。
と言っても知らない方も多いと思いますが、ほぼ一年前の昨年11月に、豊田市美術館の隣に位置する旧豊田東高校で、「On Stage! On High School!」と題しプレイベントが開催されました。それが「とよた市民アートプロジェクト」によるはじめの一歩でした。旧東高校の武道場をその名も「豊田武道館」と読み替えて、豊田発の国際的な活躍を見せるバンド「TURTLE ISLAND」を核としてステージを中心に展開し、そこに高校生バンドなど市民がさまざまな局面で横断的に係わる形となりました。結果は旧東高校OGも含めまさしく老若男女多様な人たちが来場し、約600名以上の来場者でにぎわいました。
それ以後、「豊田武道館」に電気が通りましたが、相変わらず他の部室をはじめとした施設に電気は来ていませんし、水道も無く今回も隣の美術館からのもらい水です。しかし今回の「HYBRID BUNKASAI」では初めて公募で参加者を募ると、徐々に増えて最終的に35件の応募となりました。うれしい限りです。それも前回と異なり、舞台だけでなく、意外にも部室や温室などこれまで封鎖していた場所も新たに創造の場として開いてくれました。それだけに初めから展示場として用意されているところではなく、皆で自然状態に帰る前に掃除をし、最低限整え、再び息を吹き込む必要がありました。
なぜか子どもが音響操作をしながら校内放送で放送局のようにライブのトークが始まり、公演を知らせ会場効果は充分です。あるいは突然に神出鬼没のパフォーマンスが始まり、発表、販売の傍らさまざまなワークショップが行われています。キッズから大人までが劇やダンスをし、ブラジル音楽・マラカトゥを奏で、校舎に壁画を描き、歌って踊る似顔絵屋が居る。さらに保見のブラジルの人々や豊田の写真、消しゴムはんこ、いけばな、伝統園芸を展示し、音楽・映像・小原和紙のワークショップがある。雑貨店やとよたで話題の食の店舗も参加します。それに現・東校の美術部の展示の参加も感激です。むろんそこにこれまでの「とよた市民アートプロジェクト」のRecasting Clubのメンバーも直接参加し、またサポートするなどいろいろな面で活躍しています。また自然に「とよた演劇アカデミー」や、豊田市美術館の作品ガイドボランティアなどこれまでの市内の活動が反映していることも特筆すべき点です。そこに既に全国的にメジャーデビューしているアーティスト(ミュージシャン「テニスコーツ」、独自の社会派のデザイナー山下陽光) や愛知県を中心に発表してきた作家たち(クロノズ、世紀マ3、ジェット達などのパフォーキンス・公演、そして豊田発のアイドル・Star☆T他)が参加してくれます。
プロ/アマの区別なく、ひとつとして拒否せずに、何らかの趣味・考えで統一せずに全ての創造力を飲み込んで、まさに「HYBRID BUNKASAI」。整った完成度ではなく、そこには生のままのものが露出して出会おうとしています。作家も市民の中に入って試される場になるでしょう。意外にもこれはなかなかに無いことです。制度的な中で整理して発表し、理解しているからです。その制度をなるだけ低くすることで、どのような状態が生まれるのか、ディレクターのアーティスト・ユニット「Nadegata Instant Party」にも誰にもそれは未だ分り得ません。
かつては挙母城があり、そして県下唯一の公立女子高校が移転してほとんど未踏の10余年、そして数年後には(仮)豊田市新博物館が建設されようとしている(その計画も紹介される予定)場所。その数年の隙間のような時間と場所でさまざまな人たちによってどれだけのことが出来るのでしょうか?はたしてそのことがこの街の本当の将来の力のカギがあるのかも知れないのです。
Recasting Weeks 「HYBRID BUNKASAI」サイト → http://recastingclub-toyota-art.jp/event/517.html
天野一夫
豊田市役所文化振興課副主幹。国際美術評論家連盟会員。1959年生まれ。学習院大学大学院博士前期課程修了。
O美術館学芸員、京都造形芸術大学教授、豊田市美術館チーフキュレーターを歴任。
主な企画展に「書と絵画との熱き時代」展(O美術館、1992年)、「ART IN JAPANESQUE」(O美術館、1993年)、「「森」としての絵画 – 「絵」のなかで考える」展(岡崎市美術博物館、2007年)、「六本木クロッシング2007:未来への胎動」(森美術館、2007年/共同企画)、「近代の東アジアイメージ – 日本近代美術はどうアジアを描いてきたか」展(豊田市美術館、2009年) [同展で、倫雅美術奨励賞美術史研究部門 (2010年) 等受賞 ] 、「変成態―リアルな現代の物質性」展(gallery αM、2009~10年)など。
主な著作に『「日本画」 – 内と外のあいだで』(ブリュッケ、1994年、共著)、『美術史の余白に――工芸・アルス・現代美術』(美学出版、2008年、共著) 、監修『復刻版 書の美』(国書刊行会、2013年)等がある。

「HYBRID BUNKASAI」が開催されました。
と言っても知らない方も多いと思いますが、ほぼ一年前の昨年11月に、豊田市美術館の隣に位置する旧豊田東高校で、「On Stage! On High School!」と題しプレイベントが開催されました。それが「とよた市民アートプロジェクト」によるはじめの一歩でした。旧東高校の武道場をその名も「豊田武道館」と読み替えて、豊田発の国際的な活躍を見せるバンド「TURTLE ISLAND」を核としてステージを中心に展開し、そこに高校生バンドなど市民がさまざまな局面で横断的に係わる形となりました。結果は旧東高校OGも含めまさしく老若男女多様な人たちが来場し、約600名以上の来場者でにぎわいました。
それ以後、「豊田武道館」に電気が通りましたが、相変わらず他の部室をはじめとした施設に電気は来ていませんし、水道も無く今回も隣の美術館からのもらい水です。しかし今回の「HYBRID BUNKASAI」では初めて公募で参加者を募ると、徐々に増えて最終的に35件の応募となりました。うれしい限りです。それも前回と異なり、舞台だけでなく、意外にも部室や温室などこれまで封鎖していた場所も新たに創造の場として開いてくれました。それだけに初めから展示場として用意されているところではなく、皆で自然状態に帰る前に掃除をし、最低限整え、再び息を吹き込む必要がありました。
なぜか子どもが音響操作をしながら校内放送で放送局のようにライブのトークが始まり、公演を知らせ会場効果は充分です。あるいは突然に神出鬼没のパフォーマンスが始まり、発表、販売の傍らさまざまなワークショップが行われています。キッズから大人までが劇やダンスをし、ブラジル音楽・マラカトゥを奏で、校舎に壁画を描き、歌って踊る似顔絵屋が居る。さらに保見のブラジルの人々や豊田の写真、消しゴムはんこ、いけばな、伝統園芸を展示し、音楽・映像・小原和紙のワークショップがある。雑貨店やとよたで話題の食の店舗も参加します。それに現・東校の美術部の展示の参加も感激です。むろんそこにこれまでの「とよた市民アートプロジェクト」のRecasting Clubのメンバーも直接参加し、またサポートするなどいろいろな面で活躍しています。また自然に「とよた演劇アカデミー」や、豊田市美術館の作品ガイドボランティアなどこれまでの市内の活動が反映していることも特筆すべき点です。そこに既に全国的にメジャーデビューしているアーティスト(ミュージシャン「テニスコーツ」、独自の社会派のデザイナー山下陽光) や愛知県を中心に発表してきた作家たち(クロノズ、世紀マ3、ジェット達などのパフォーキンス・公演、そして豊田発のアイドル・Star☆T他)が参加してくれます。
プロ/アマの区別なく、ひとつとして拒否せずに、何らかの趣味・考えで統一せずに全ての創造力を飲み込んで、まさに「HYBRID BUNKASAI」。整った完成度ではなく、そこには生のままのものが露出して出会おうとしています。作家も市民の中に入って試される場になるでしょう。意外にもこれはなかなかに無いことです。制度的な中で整理して発表し、理解しているからです。その制度をなるだけ低くすることで、どのような状態が生まれるのか、ディレクターのアーティスト・ユニット「Nadegata Instant Party」にも誰にもそれは未だ分り得ません。
かつては挙母城があり、そして県下唯一の公立女子高校が移転してほとんど未踏の10余年、そして数年後には(仮)豊田市新博物館が建設されようとしている(その計画も紹介される予定)場所。その数年の隙間のような時間と場所でさまざまな人たちによってどれだけのことが出来るのでしょうか?はたしてそのことがこの街の本当の将来の力のカギがあるのかも知れないのです。
Recasting Weeks 「HYBRID BUNKASAI」サイト → http://recastingclub-toyota-art.jp/event/517.html
天野一夫
豊田市役所文化振興課副主幹。国際美術評論家連盟会員。1959年生まれ。学習院大学大学院博士前期課程修了。
O美術館学芸員、京都造形芸術大学教授、豊田市美術館チーフキュレーターを歴任。
主な企画展に「書と絵画との熱き時代」展(O美術館、1992年)、「ART IN JAPANESQUE」(O美術館、1993年)、「「森」としての絵画 – 「絵」のなかで考える」展(岡崎市美術博物館、2007年)、「六本木クロッシング2007:未来への胎動」(森美術館、2007年/共同企画)、「近代の東アジアイメージ – 日本近代美術はどうアジアを描いてきたか」展(豊田市美術館、2009年) [同展で、倫雅美術奨励賞美術史研究部門 (2010年) 等受賞 ] 、「変成態―リアルな現代の物質性」展(gallery αM、2009~10年)など。
主な著作に『「日本画」 – 内と外のあいだで』(ブリュッケ、1994年、共著)、『美術史の余白に――工芸・アルス・現代美術』(美学出版、2008年、共著) 、監修『復刻版 書の美』(国書刊行会、2013年)等がある。

2018年09月18日
【アート、その他】TPACカフェvol.3 「あいちトリエンナーレについて知ろう!語ろう!」(9/20)

毎月第3木曜日に開催中のTPACカフェ、9月は「あいちトリエンナーレ」について語ろう!会です。
TPACカフェvol.3 「あいちトリエンナーレについて知ろう!語ろう!」
【日時】9月20日(木)19:00~20:30
【会場】とよた大衆芸術センター[TPAC](旧波満屋旅館)
【住所】豊田市小坂本町4-7-18
【参加費】無料
【主催】とよた市民アートプロジェクト推進協議会
【内容】来年開催される『あいちトリエンナーレ2019』のまちなか会場となる豊田市。
「どんなトリエンナーレになるんだろう?」「トリエンナーレの期間中にこんなことをしてみたい!」と想像を膨らませている人もいるはず?!
ということで、今からみんなでトリエンナーレについて話そう!という会を開きます。
「そもそも、あいちトリエンナーレってなに?」という人も、これまで開催された過去3回のあいちトリエンナーレをご紹介しますのでご安心を!
開催まで1年を切りました!一緒に盛り上げましょう!
どうぞお気軽にご参加ください~
あいちトリエンナーレ2019→https://aichitriennale.jp/
○TPACカフェとは?
TPACカフェは、豊田の文化芸術人材と出会うきっかけ、TPACを見に来るきっかけ、TPACで何かやってみるきっかけになることを願って7月からはじまりました。毎月第3木曜日に開催。
チラッと同時開催「牧野凪紗 from Star☆T」アコースティックバンド公開練習
メインは「あいちトリエンナーレについて~」ですが、TPAC内の別の部屋にて同時開催。
先週今週と開催中のrecasting weeks「HYBRIDBUNKASAI」にて9/23プログラム「Toyota Citizen Music Park~豊田市民音楽広場~」 に出演の牧野凪紗 from Star☆T(アコースティックバンド)の公開練習を行います。
ただ本当に練習してるだけですが、よろしかったらどうぞ 観覧、出入り自由です。
9/20概ね20:00~21:30の予定です。
2018年09月13日
【アート・その他】農村舞台アートプロジェクト2018 ライブ公演、展示(9/16、22、10/7、11/18~25)


愛知県三河山間部は、芸能の宝庫と言われ神事や芸能が神社にある農村舞台で演じられました。豊田市内にも多くの農村舞台があり、現在では84ヵ所の舞台が確認されています。しかし、現在ではそのほとんどが舞台としての機能を果たしておらず、絶滅の危機に瀕しています。農村舞台アートプロジェクトは、こうした豊田の原風景を今に再生し、伝統と創造をテーマに地域文化の創造を目指すプロジェクトです。2010年より始まり今年9年目を迎え今までにライブを38ヶ所、アートを56ヶ所で実施してきました。
農村舞台アートプロジェクト2018
【ライブ公演】9/16(日)、9/22(土)、10/7(日)
【展示】11/18(日)~25(日)
ライブ公演
国選択無形民俗文化財「黒田人形浄瑠璃」と小田木人形座による公演
【日時】9月16日(日)14時開演(開場:13時30分)
【会場】小田木町八幡神社(愛知県豊田市小田木シッタキ18)
※雨天の場合は稲武交流館(愛知県豊田市稲府町竹ノ下1-1)
【内容】黒田人形浄瑠璃と小田木人形座による合同公演
【入場料】1,000円(全席自由) 取扱窓口 稲武交流館、豊田市民文化会館
オペラ「蝶々夫人ファンタジー」
【日時】9月22日(土)14時開演(開場:13時30分)
【会場】怒田沢(ぬたざわ)町諏訪神社(愛知県豊田市怒田沢町平岩5)
※荒天の場合はふれあいセンター萩野(はぎの)(愛知県豊田市桑田和町宮ノ前34)
【内容】オペラ「蝶々夫人ファンタジー」
【入場料】1,000円(全席自由) 取扱窓口 足助交流館、豊田市民文化会館
名古屋フィルハーモニー交響楽団員によるアンサンブルコンサート
【日時】10月7日(日)14時開演(開場:13時30分)
【会場】深見町磯崎神社(愛知県豊田市深見町大屋38)
※雨天の場合は藤岡南交流館(愛知県豊田市西中山町後田96‐1)
【内容】名古屋フィルハーモニー交響楽団員によるアンサンブルコンサート
【入場料】1,000円(全席自由) 取扱窓口 藤岡南交流館、豊田市民文化会館
展示
【日時】11月18日(日)~25日(日) 日の出から日没まで
【入場料】無料
【会場/作家】
・西広瀬町八剱神社/蓮沼昌宏(愛知県)
・小原町賀茂原神社/クニト(石川県)
・明川町熊野神社/武藤はるか(茨城県)
・旭八幡町八幡神社/奥田誠一(滋賀県)
・西樫尾町八幡社/なかむらひろこ(愛知県豊田市)
詳しくは豊田市文化振興財団サイト → http://www.cul-toyota.com/event/
2018年09月13日
【その他】「寿ゞ家」の再生プロジェクトクラウドファウンディング募集中です(10/31まで)

<TAG>通信[映像版]にもゲスト出演いただいた天野博之さん(地域人文化学研究所代表理事)が足助町にある旧料亭「寿ゞ家」の再生プロジェクトに対するクラウドファウンディングを募っています。
どうぞご支援よろしくお願いいたします。(10月31日まで)
足助の町並み・大正の旧料亭が新たな暮らしづくりの場として蘇る「寿ゞ家」の再生プロジェクトクラウドファウンディングページ → https://readyfor.jp/projects/asuke-suzuya
以下天野さんより
日頃より寿ゞ家再生プロジェクトについて、ご理解とご協力を賜り誠にありがとうございます。
寿ゞ家の再生のために、これまでも修繕や整備をこつこつと続けてきましたが、規模も大きく構造も複雑で、本格的な修繕に至らず、水道やトイレ等整備ができていない部分があります。
また、構造が脆弱な部分があり、今後の安心安全な利用に支障も出てきました。
今までの取り組みの中でも多くの方に寿ゞ家をご利用いただきましたが、より安全安心により多くの方々に利用していただくため、また今後の町並みでの課題解決に資するように、より多様な使い方をするため、これまでにない大規模な改修工事を計画しています。
そして、そのための資金調達として、8月20日(火)から、クラウドファンディングをスタートしました。
《詳細はこちら》https://readyfor.jp/projects/asuke-suzuya
10月31日までに、構造が脆弱な部分を解体する費用の500万円を集めることが目標です。
そこで、お願いがあります。
ぜひ、ご支援という形でお力をお貸しください。
またはご支援の代わりに、応援の投稿やSNSで研究所の投稿のシェアをしてくださると大変助かります。
多くの方々と一緒に寿ゞ家の再生を実現し、より多くの方々にこの場所を身近な場所として感じていただけるように、一層のご支援とご協力をお願いします。
寿ゞ家を足助の町並みの新たな暮らしづくりの場として蘇らせるコトを、資金調達から多くの皆様と一緒に作り上げていきたいと考えています。
どうぞよろしくお願いします。
2018年09月13日
【アート・その他】足助ゴエンナーレ『足助的芸術界隈』(9/15,16,17,22,23,24)

豊田でのアートプロジェクトの老舗、今年度のとよたデカスプロジェクト大賞でもある足助ゴエンナーレがいよいよ開幕です。
足助ゴエンナーレ『足助的芸術界隈』
【日時】9月15日(土)16(日)17日(祝・月) / 22(土)23(日)24(祝・月)
【場所】豊田市足助町内各所 案内所(旧花もみじ)豊田市足助町宮平23-2
主催者 : 足助ゴエンナーレ実行委員会
TEL : 090-7308-9507
MAIL : asukegoen@gmail.com
足助ゴエンナーレサイト → https://asukegoen.jimdo.com/
とよたデカスプロジェクトサイト → http://decasu.jp/
足助は山間のアートラボ。もともとある珍な場所やモノと、空き家を使ったアートで足助に来なければ体験できない表現世界を地元民とアーティストとで創ります。
オリジナルマップを手に、稀有で愉快な足助の町巡りをお楽しみください。
<<美術界隈 (空き家展示)>>
*Jaaja
*アトリエハウスKUMABARI
髙田裕大・長瀬敦嗣・前畑裕司
*△△△猟友会
大川剛・栗原光・塚原久美子
*sculpture.aichi-fam
梅村夏希・坂下万智・杉山享平・高田実季・長田沙央梨・丸山のどか
*カナヤマ
*ニシテツロウ
*神村泰代/365Wishes
*山口百子
*Yoshie MAEJIMA
*あすけ聞き書き隊
<<つくりて界隈 (ワークショップ)>>
9/15(土)16(日)10:00~17:00(制作時間15~20分)
ORiiBU「さをり織り体験 ちょこっと織り」
お好きな糸で作る、オリジナルコースター&リストバンド。
参加料 コースター \500、リストバンド \700
9/17(月・祝) ①10:30? ②13:30? (所要時間60?90分)
大樹園「手のひらサイズのインテリア盆栽ワークショップ」
お気に入りの樹と鉢でオリジナル盆栽を仕立てます。手入れ・管理法も伝授。
参加料 \4500(材料費込み)定員 15名
ご予約 asukegoen @gmail.comもしくは 大樹園
9/22(土) 10:00~17:00(制作時間60分)
ギリヤッコ・A(GIANTSTEPS)「自分だけの操り人形をつくろう」
参加料 \2000(材料費込み)
9/23(日) 24(月・休) 10:00~17:00(満足するまで/材料がなくなり次第終了)
道楽同盟「出張アトリエ美術体験ワークショップ」
A:観察力を鍛える『砂利百景』参加料 \400
B:イメージを構築する『オリジナルポストカード』参加料 \800
C:熱心に作品を作り上げる『銅板兀々』 参加料¥1200
9/15(土)16(日)17(月・祝) 22(土)23(日) 23(月・休)
界隈塾
木地屋ほか足助屋敷の職人たちが日替わりで技を伝授。
オリジナルな工芸品を作ってみましょう。
参加料 当日ご確認ください。
場所 まちなか会場
廣瀬友門「かじやのペーパーナイフづくり」
江戸末期より続く鍛冶屋の老舗より、7代目足助重光が手ほどきします。
参加料 \1500(革ケース付)
場所 廣瀬重光刃物店もしくは足助屋敷
浦野さんちのワークショップ
裏通りにある「からくり小屋」(とよた世間遺産)アーティストのとっておき。
参加料 当日ご確認ください。
場所 浦野さんのアトリエ
<<演芸界隈 (ライブ)>>
9/22(土) 17:00開場 18:00開演
Jaaja+ギリヤッコ・A(GIANT STEPS)+石丸だいこ
まんだだ人形劇
世界を旅したJaajaと橋の下世界音楽祭でもおなじみの楽しい仲間の不思議な宴。
入場無料・お祝儀制
会場 花もみじ
9/22(土) 24(月・休)
チャーリーホッパーの紙芝居
愉快で沁みると評判。
場所 町内のどこか
<<おすすめ珍>>
とても奇妙だったりカッコよかったり、足助の日常風景には、
見方一つでとっておきになる「ユニークなもの」がたくさんあります。
足助的芸術界隈ではそれをおすすめ珍としてご紹介します。ぜひ探してみてください。
2018年09月12日
【演劇】『劇団・笑劇派20周年記念公演』 (9/15・16)

豊田を愛する、豊田にかかせない人たちでお届けする記念公演です
こんな機会はもう2度とないかも!!!(笑)
お芝居をするみなさんを見たくはないですか?
チケットは豊田市民文化会館などのチケット販売所でご購入いただけます!また笑劇派事務所でもお買い求めいただけますよ~❤❤
【開催日】2018年9月15日(土曜日) 、9月16日(日曜日)
【開催時間】午後1時30分
【開催場所】豊田市市民文化会館(豊田市小坂町12-100)
【内容】WE LOVE とよたサポーターズなどが出演の新作笑劇2本、マジックショー、SPOONライブほか
【参加費】 各日2,500円(高校生以下1,000円)
【チケット購入先】笑劇派事務所(豊田市平戸橋町波岩7-7)、市民文化会館、カメラの店白樺(神明町)、三宅文具(井上町)で販売中
【ご予約・お問合せ】
笑劇派HP https://www.showgekiha.com
(電話番号:0565-77-5734)
2018年09月12日
【音楽・アート・演劇】Recasting Weeks 「HYBRID BUNKASAI」(9/15・16・22・23)

Recasting Weeks(リキャスティング・ウィークス)「HYBRID BUNKASAI」
~廃校を彩る、異種混合な文化祭「ハイブリッド ブンカサイ」~
【日時】9月15日(土)16(日)22(土)23(日) 全日10:00~17:00
【会場】旧豊田東高校 (豊田市小坂本町5―80)
※名鉄豊田市駅、愛環新豊田駅から徒歩10分 駐車場あり
【料金】無料
豊田市美術館の隣には豊田市で最も歴史ある女子高であった豊田東高校の旧敷地が広がっています。
アーティストユニットNadegata Instant Partyがディレクターを務めるRecasting Clubがイベントを開催し、 長く閉じていたその場所が昨年の秋に11年振りに開かれました。
今回は、ミュージシャンやアーティストだけでなく、市民によるアート作品の展示、ライブ演奏、パフォーマンス、子どもも楽しめるワークショップ、雑貨や飲食物の販売など、様々なものコンテンツが33件も詰まっています。
題して「HYBRID BUNKASAI」
一度は役目を終えた旧豊田東高校が、新たな発信の場として再び開きます。
来年豊田市での開催が決定したあいちトリエンナーレのプレイベント的なアートプロジェクトイベントをどうぞ体験してみてください!
会場案内、出演者情報ほかはこちらから
http://recastingclub-toyota-art.jp/event/517.html
とよた市民アートプロジェクトとは?
リキャスティングクラブ/ウィークスとは?
2017年に豊田市文化振興課が事務局となり、とよた市民アートプロジェクト推進協議会が設立されました。当会は石黒秀和(劇作家・演出家、演劇協会会長、<TAG>の発起人)を会長に、小野健(建築家、空き家リノベーション施設「コンテンツニシマチ」プロデュース、STREET&PARK PROJECT代表)、武藤勇(アートディレクター)、西村新(デザイナー、こいけやクリエイト・とよたプロモ部代表)、清水雅人(映像作家、豊田ご当地アイドルStar☆Tプロデュ―サ―、<TAG>発起人)らが委員を務め、豊田の文化・芸術・アートの人材育成や環境づくりを目的に活動しています。
そのとよた市民アートプロジェクトの事業として、推進協議会よりアーティスト・ユニット 「Nadegata Instant Party(ナデガタ・インスタント・パーティー)(中崎透+山城大督+野田 智子)」にディレクターを依頼したアートプロジェクト 「Recasting Club(リキャスティング・クラブ)」が、2017年よりスタートしています。 「Recasting Club(リキャスティング・クラブ)は、豊田のまちのスペースに様々な異なる役を与えて、新しい「場/クラブ」を創造 していく、そんな新たな活動です。
Recasting Club(リキャスティング・クラブ)では、これまでに、旧豊田東高校を利活用した「On Stage! On High School」を2017年11月に、旧波満屋旅館を利活用した「最初の晩餐」を2018年3月に開催しました。これは、イベント開催日だけのプロジェクトではなく、旧校舎、旧旅館をリノベーションしていく過程全体がプロジェクトであり、旧豊田東高校=豊田武道館、旧波満屋旅館=とよた大衆芸術センター(TPAC)として現在も継続しています。また、この活動には多数のプロジェクトメンバー、サポーターが参加中です。
とよた市民アートプロジェクト推進協議会では、旧豊田東高校=豊田武道館他を大きめなイベント会場として、旧波満屋旅館=とよた大衆芸術センター(TPAC)を人が集うサロン/拠点、小さめなワークショップ等会場と位置づけ、まずは存在を知ってもらうことを目指して、少しずつですが、特に旧波満屋旅館=とよた大衆芸術センター(TPAC)にて人が集まるきっかけづくり、様々な会やイベントを開催しはじめています。
また、、Recasting Club(リキャスティング・クラブ)の2018年度の大きな事業として、旧豊田東高校を会場として、2018年9月にRecasting Weeks/リキャスティング・ウィークス「 「HYBRID BUNKASAI」を開催します。
そして、これらの活動は、来年豊田市での開催が決定した「あいちトリエンナーレ」につなげていきます。
Recasting Club(リキャスティング・クラブサイト → http://recastingclub-toyota-art.jp/
2018年09月07日
【コラム】とよた演劇祭「美術がうみだす舞台」観劇レポート 清水雅人
2018年8月11日に豊田市民文化会館の大会議室で開催された、とよた演劇祭「美術がうみだす舞台」の観劇のレポートをしたい。
とよた演劇祭サイトには、
「とよた演劇祭は、2011年より5年に渡り行われた『とよた短編演劇バトルT-1』の終了後、とよた演劇をより活性化すべく、
以下の3点を目的として始まった。
●豊田のお客様に演劇をより身近に感じてもらうこと
●空間を活かした作品づくりを低予算で行う力を養うこと
●豊田の演劇人に公演の機会を提供し、とよた演劇祭アカデミー修了生には最初の受け皿となること」
とある。開催は年に1回で今回が3回目。筆者は、第1回目は観劇、2回目は行けなかった。記憶が正しければ、第1回は「とよた短編演劇バトルT-1」を継承した形の複数劇団による短編演劇公演、2回目は公募脚本作品+αだったと思う。毎回新たな挑戦をしているという印象で、今回は、「美術がうみだす舞台」、舞台美術家杉山至氏の舞台美術がまずあり、その空間を起点に作り上げる演劇/パフォーマンス3作品という企画とのこと。<TAG>通信[映像版]でも話しているが、“現在の豊田の演劇の実力を測る試金石的な企画”との期待を持って会場に向かった。
会場は豊田市民文化会館2階の大会議室。ここは元々国際会議にも対応できる会議室で、長方形の広い空間に楕円形の円卓がぐるっとあったようだが、その円卓はすでになく、代わりに杉山氏の美術が円卓のあった場所に施されている。
その周りにイスが配置され、およそ100~150人の観客はこの会議室の三方壁側のイス(ここの会議室に元々あったちょっといいイス)に座る。中心の演劇空間を観客がぐるっと囲む感じだ。
筆者は開演の10分ほど前に会場に入って席についたが、円卓を模した、しかし骨組みのようになった舞台美術を挟んで、向かい側にいる他の観客と対峙することとなる。この空間と、開演前のちょっとした緊張感が相まって、まるで1人で参加する、知っている人のいない会議に来てしまった時を思い出し、自分もこれから演劇に出演するような錯覚を覚える。多分イスについた他の観客も同じような気持ちを抱いているようで、その緊張感の渦のようなものが空間を包む。
我々はまんまとしてやられたようだ、演劇が始まる前に、我々はすでに演劇の一部になっていたのだから。そして、開演した。
1部は、新人枠として、とよた演劇アカデミー10期生(昨年度の修了生)を中心に結成された演劇グループteam10+(「チームてんぷら」と読むそうだ)による20分の短編作品「青地図」。鬼伝説をテーマに住処を追われた鬼たちが新天地を求めて航海に出る船上の設定だ。作者、演出がパンフレットやアフタートークでも語っていたが、美術に囲まれた馬蹄形の空間を船に見立ててストーリーを作っていったとのこと。美術に囲まれた閉鎖的な空間は、確かに船上の閉塞性と通じ、登場人物すべてが鬼という設定や、鬼伝説の悲しい歴史背景(一説には、鬼は渡来人に迫害されて居住地を追われていった縄文人との説もある)と重なって、非日常的な異世界が現前したようだった。しかし、徐々にその重厚な世界観をくすぐるコミカルな場面や言葉遊びが現出してくる。ともすると、そういう流れは世界感を壊したり、興ざめさせてしまう危険性を帯びているが、ここでは、重厚さとコミカルさが微妙なバランスで融合して、独特な雰囲気を作り出していた。演出の力量が試されるところであり、概ね成功していたと思う。
強いて残念なところをあげれば、本作は第1話で話は続いていくという設定だったが、そういう設定でありつつも今回のストーリー上での着地点も欲しかったかなと思う。本作は第1話で続きは次回、というオチ自体が唯一の着地点になってしまっていて、ちょっと物足りなさを感じた。本筋のストーリーの展開~着地があり、そこに言葉遊びや連続ドラマ設定等のバリエーションが絡んで・・・とうのは欲張りすぎだろうか。
2部は、招請枠として、名古屋を中心に活動するダンスカンパニーafterimage(アフターイマージュ)+公募ダンサーによるダンスパフォーマンス約30分「 」(タイトルなし)。冒頭、ダンサーが部屋の間取りの説明を始める。何もない空間を動きながら体を使って、“ここが玄関、玄関を入ると廊下があって・・・”と続く。1人2人とダンサーが増えていく。終わったダンサーははけまた新しいダンサーが間取りの説明を始める。それぞれの説明や動きは一瞬重なったりするが集約はされない。多分構成が計算されているわけではなく、即興的に奇跡的に一瞬だけ重なっているのだと思う。しかし、この多様性、ポリフォニックな声の重なりが段々と心地よくなってくる。それは同期しない。私は坂本龍一氏が昨年発表したアルバム「async」を連想した。acyncとは同期しないという意味。反復がロジカルな概念をそぎ落としていく。
そして、チリンチリンと小さな鐘/鈴の音とともに、コンテンポラリーなダンスが始まる。ここでも各ダンサーは同期しない。しかし時折抱き上げたり放り上げたりなどの協力はある。そこにバックのかすかな音楽に交じって演説らしき音声が聞こえてくる。その声は段々大きくなる。どうも田中角栄の演説のようだ。その演説は、日本の成長を、明るい将来を未来を希望を語る。ものすごいエネルギーだ。しかし、我々はこの演説の50年後の日本、今の日本を知っている。発展は止まり、将来は暗く、なんでも揃っているが希望だけがない今を知っている。だが次第に、延々と続く演説と、延々と続くダンスが、私に小さな気づきを与える。希望を語ることがどんなに難しく、安易に希望を語れば安っぽくなってしまう今、しかし、ここで表現されているのは希望であると気づく。私は不覚にも続くダンスを見ながら落涙してしまった。こんな形で表現される希望を初めて観たし、自分も一人の表現者として、それでも希望をいかに描くかを考え続けている身として、感動したパフォーマンスだった。舞台/パフォーマンスを体験する中で、もっとも幸せであり、かつごまかしのないまっとな表現がそこにあったように思う。
3部は、公募から選ばれた脚本を元に、豊田を中心に活躍する俳優/演出家の古場ペンチ氏が演出、出演者も公募で選ばれた約35分の短編作品「象牙の船に銀の櫂(かい)」。病院が舞台の作品で、3作品の中ではもっとも現実的でリアルな設定になっている。空間もそのまま(病院の)会議室としてイメージされているようで、ストーリーもテレビドラマ、サスペンスドラマ、病院ドラマ的な要素、病院経営や医療過誤、医師業界のヒエラルキー等々が詰め込まれている。そんな脚本のストーリーを演出の古場ペンチ氏は演劇的なフォーマットにいかに転換していくかに苦心したように思えた。演劇的な演出を随所にちりばめながらストーリーのベタ感を演劇的に昇華している印象だ。もしかしたら、1部の異世界観、2部の抽象性を横目に見つつ、この演劇祭の全体のバランスも考慮したかもしれない(考えすぎかもしれないが)と思った。
ただし、開かれた演劇祭として、普段演劇に親しみのない観客にとっては一番わかりやすく、入りやすかった作品だったと思う。そういう意味で、演劇祭全体のバランスもとてもよかったと思う。
以上的外れな部分もあると思うが、観劇の感想を率直に書いた。冒頭で言った“現在の豊田の演劇の実力を測る試金石的な企画”という期待は、内容、そしてこのような演劇祭が豊田で企画され開催されたということまで含めて、裏切らなかったと思う。
引き続き、挑戦的かつ刺激的かつ安心して観れる演劇を、豊田で継続的に実現していって欲しい、と期待するばがりである。
清水雅人
映像作家・プロデューサー。<TAG>発起人。映画製作団体M.I.F.元代表。映画製作の他にも、小坂本町一丁目映画祭運営、豊田ご当地アイドルStar☆Tプロデュ―スなどを手掛ける。
とよた演劇祭サイトには、
「とよた演劇祭は、2011年より5年に渡り行われた『とよた短編演劇バトルT-1』の終了後、とよた演劇をより活性化すべく、
以下の3点を目的として始まった。
●豊田のお客様に演劇をより身近に感じてもらうこと
●空間を活かした作品づくりを低予算で行う力を養うこと
●豊田の演劇人に公演の機会を提供し、とよた演劇祭アカデミー修了生には最初の受け皿となること」
とある。開催は年に1回で今回が3回目。筆者は、第1回目は観劇、2回目は行けなかった。記憶が正しければ、第1回は「とよた短編演劇バトルT-1」を継承した形の複数劇団による短編演劇公演、2回目は公募脚本作品+αだったと思う。毎回新たな挑戦をしているという印象で、今回は、「美術がうみだす舞台」、舞台美術家杉山至氏の舞台美術がまずあり、その空間を起点に作り上げる演劇/パフォーマンス3作品という企画とのこと。<TAG>通信[映像版]でも話しているが、“現在の豊田の演劇の実力を測る試金石的な企画”との期待を持って会場に向かった。
会場は豊田市民文化会館2階の大会議室。ここは元々国際会議にも対応できる会議室で、長方形の広い空間に楕円形の円卓がぐるっとあったようだが、その円卓はすでになく、代わりに杉山氏の美術が円卓のあった場所に施されている。
その周りにイスが配置され、およそ100~150人の観客はこの会議室の三方壁側のイス(ここの会議室に元々あったちょっといいイス)に座る。中心の演劇空間を観客がぐるっと囲む感じだ。
筆者は開演の10分ほど前に会場に入って席についたが、円卓を模した、しかし骨組みのようになった舞台美術を挟んで、向かい側にいる他の観客と対峙することとなる。この空間と、開演前のちょっとした緊張感が相まって、まるで1人で参加する、知っている人のいない会議に来てしまった時を思い出し、自分もこれから演劇に出演するような錯覚を覚える。多分イスについた他の観客も同じような気持ちを抱いているようで、その緊張感の渦のようなものが空間を包む。
我々はまんまとしてやられたようだ、演劇が始まる前に、我々はすでに演劇の一部になっていたのだから。そして、開演した。
1部は、新人枠として、とよた演劇アカデミー10期生(昨年度の修了生)を中心に結成された演劇グループteam10+(「チームてんぷら」と読むそうだ)による20分の短編作品「青地図」。鬼伝説をテーマに住処を追われた鬼たちが新天地を求めて航海に出る船上の設定だ。作者、演出がパンフレットやアフタートークでも語っていたが、美術に囲まれた馬蹄形の空間を船に見立ててストーリーを作っていったとのこと。美術に囲まれた閉鎖的な空間は、確かに船上の閉塞性と通じ、登場人物すべてが鬼という設定や、鬼伝説の悲しい歴史背景(一説には、鬼は渡来人に迫害されて居住地を追われていった縄文人との説もある)と重なって、非日常的な異世界が現前したようだった。しかし、徐々にその重厚な世界観をくすぐるコミカルな場面や言葉遊びが現出してくる。ともすると、そういう流れは世界感を壊したり、興ざめさせてしまう危険性を帯びているが、ここでは、重厚さとコミカルさが微妙なバランスで融合して、独特な雰囲気を作り出していた。演出の力量が試されるところであり、概ね成功していたと思う。
強いて残念なところをあげれば、本作は第1話で話は続いていくという設定だったが、そういう設定でありつつも今回のストーリー上での着地点も欲しかったかなと思う。本作は第1話で続きは次回、というオチ自体が唯一の着地点になってしまっていて、ちょっと物足りなさを感じた。本筋のストーリーの展開~着地があり、そこに言葉遊びや連続ドラマ設定等のバリエーションが絡んで・・・とうのは欲張りすぎだろうか。
2部は、招請枠として、名古屋を中心に活動するダンスカンパニーafterimage(アフターイマージュ)+公募ダンサーによるダンスパフォーマンス約30分「 」(タイトルなし)。冒頭、ダンサーが部屋の間取りの説明を始める。何もない空間を動きながら体を使って、“ここが玄関、玄関を入ると廊下があって・・・”と続く。1人2人とダンサーが増えていく。終わったダンサーははけまた新しいダンサーが間取りの説明を始める。それぞれの説明や動きは一瞬重なったりするが集約はされない。多分構成が計算されているわけではなく、即興的に奇跡的に一瞬だけ重なっているのだと思う。しかし、この多様性、ポリフォニックな声の重なりが段々と心地よくなってくる。それは同期しない。私は坂本龍一氏が昨年発表したアルバム「async」を連想した。acyncとは同期しないという意味。反復がロジカルな概念をそぎ落としていく。
そして、チリンチリンと小さな鐘/鈴の音とともに、コンテンポラリーなダンスが始まる。ここでも各ダンサーは同期しない。しかし時折抱き上げたり放り上げたりなどの協力はある。そこにバックのかすかな音楽に交じって演説らしき音声が聞こえてくる。その声は段々大きくなる。どうも田中角栄の演説のようだ。その演説は、日本の成長を、明るい将来を未来を希望を語る。ものすごいエネルギーだ。しかし、我々はこの演説の50年後の日本、今の日本を知っている。発展は止まり、将来は暗く、なんでも揃っているが希望だけがない今を知っている。だが次第に、延々と続く演説と、延々と続くダンスが、私に小さな気づきを与える。希望を語ることがどんなに難しく、安易に希望を語れば安っぽくなってしまう今、しかし、ここで表現されているのは希望であると気づく。私は不覚にも続くダンスを見ながら落涙してしまった。こんな形で表現される希望を初めて観たし、自分も一人の表現者として、それでも希望をいかに描くかを考え続けている身として、感動したパフォーマンスだった。舞台/パフォーマンスを体験する中で、もっとも幸せであり、かつごまかしのないまっとな表現がそこにあったように思う。
3部は、公募から選ばれた脚本を元に、豊田を中心に活躍する俳優/演出家の古場ペンチ氏が演出、出演者も公募で選ばれた約35分の短編作品「象牙の船に銀の櫂(かい)」。病院が舞台の作品で、3作品の中ではもっとも現実的でリアルな設定になっている。空間もそのまま(病院の)会議室としてイメージされているようで、ストーリーもテレビドラマ、サスペンスドラマ、病院ドラマ的な要素、病院経営や医療過誤、医師業界のヒエラルキー等々が詰め込まれている。そんな脚本のストーリーを演出の古場ペンチ氏は演劇的なフォーマットにいかに転換していくかに苦心したように思えた。演劇的な演出を随所にちりばめながらストーリーのベタ感を演劇的に昇華している印象だ。もしかしたら、1部の異世界観、2部の抽象性を横目に見つつ、この演劇祭の全体のバランスも考慮したかもしれない(考えすぎかもしれないが)と思った。
ただし、開かれた演劇祭として、普段演劇に親しみのない観客にとっては一番わかりやすく、入りやすかった作品だったと思う。そういう意味で、演劇祭全体のバランスもとてもよかったと思う。
以上的外れな部分もあると思うが、観劇の感想を率直に書いた。冒頭で言った“現在の豊田の演劇の実力を測る試金石的な企画”という期待は、内容、そしてこのような演劇祭が豊田で企画され開催されたということまで含めて、裏切らなかったと思う。
引き続き、挑戦的かつ刺激的かつ安心して観れる演劇を、豊田で継続的に実現していって欲しい、と期待するばがりである。
清水雅人
映像作家・プロデューサー。<TAG>発起人。映画製作団体M.I.F.元代表。映画製作の他にも、小坂本町一丁目映画祭運営、豊田ご当地アイドルStar☆Tプロデュ―スなどを手掛ける。