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2014年02月26日

新生とよた演劇アカデミー 石黒秀和

去る2月23日(日)に、豊田産業文化センターでとよた演劇アカデミー6期生の修了公演があり、約10か月の課程を経た14名が修了証書を受け取った。これでアカデミー修了生も130名を超え、間もなく7期生の募集も始まる。
アカデミーを構想したのは2回目のとよた市民野外劇を終えた2006年秋頃だったと思う。野外劇を通して、文化事業の裏を支える市民スタッフの不足を痛感した僕は、野外劇のプロデューサーでもあった岡田隆弘氏に相談し、構想をまとめた。岡田氏が市に話をし、正式な事業化が決まったのは2007年秋頃だったか。そこから市内の文化関係者で実行委員会を組織し、豊田市文化振興財団を事務局に2008年に開講した。
1年を前期と後期に分け、前期は演劇を軸とした裏方、演技などの講義を市内外様々な講師から学び、後期は受講生自らの手で一本の公演を創り上げる。目的はまさにこの街の文化の中核を担う人材の育成であった。
3期生の時にはリーマンショックの影響もあったのか市の負担金も打ち切りとなり、4期生の時には募集人数が定員に満たずあわや中止と言う危機もあったが、主催の文化振興財団の頑張りもあってアカデミーは今や市の文化事業の中でも重要な位置を占めている。・・・と言うとさすがにちょっと大げさかもしれないが、この事業が、特に他市の文化関係者から高く評価されているのは確かである。人材育成はどこでも誰でも必要と認める事業である。ただ、それをやっているところは、実はとても少ない。なぜなら、成果が見えづらいから。だからお金もかけづらい。結果人も育たない。悪循環。
では6年かけたアカデミーはどうなのか? その成果について、正直僕は即答出来ない。130名の修了生が現在皆活躍しているかと問われれば、ほとんどがそれっきりである。身についた技術についても、決して充分とは言えない。それでも、アカデミーがなかったら、そう考えると、いなかった人、できなかったことがあるのもまた事実である。T-1、<TUG>、とよたこども創造劇場・・・もしもに意味はないのかもしれないが、そこには成果が確実にある、気がする。
継続とともに大事なもう一つの要素が変革であろう。長く続けるとどうしても既得権とでも言うか、変えない変わらない気づかないの3ない事態となる。僕自身、それを最も恐れる。それを防ぐには・・・真ん中が変わるべきなのである。
来年度、アカデミーは新たな風をとり入れる。それは、後期劇づくりにおける柴幸男氏の登用だ。「わが星」に代表される演劇人としての柴さんの実力は申し分ない。全幅の信頼とともに、「よそ者」である彼がこの街の文化に何をもたらしてくれるのか、実に楽しみである。「バカ者」はいる気がする。たくさん。「若者」もいる気がする。イヤ、ちょっと足りないか? そこに「よそ者」が加わった。これは絶対面白くなる。
2014年度。新生とよた演劇アカデミーの挑戦に、ぜひご期待下さい。

脚本・演出家 石黒秀和  

Posted by <TAG>事務局 at 18:00Comments(0)コラム

2014年02月21日

【映画】Dream Box Film Festival上映作品募集中


豊田で開催された小坂本町一丁目映画祭でも作品上映の経験があり名古屋を中心活動されているsusiefilmsさんが主催の映画祭「Dream Box Film Festival (通称ドリフェス)」で上映する短編映画を募集中です。

ドリフェスとは・・・
susiefilmsが主催する4年に一度のライブエンターテインメントショー。
国内外から厳選した自主制作映画を上映し、ダンス・バンドパフォーマンスを取り入れ、 来場者にもドレスアップのドレスコードを設ける事で開催までの準備を楽しみながら、当日を迎える事ができる祭典。

Dream Box Film Festival
【開催日時】2014年8月13日(水)
【会場】ヒルトン名古屋 扇の間 (観客数400名)
【上映作品応募条件】
・15分以内の短編映画作品
・監督がドリフェスにご来場頂ける事
【応募締切】3月31日(月)必着

作品応募・詳細はこちら
  

Posted by <TAG>事務局 at 09:48Comments(0)映像3月募集

2014年02月21日

【演劇】みよしの劇団I&I第2回公演「お見合い家族」


 みよし市の市民劇から生まれた劇団I&Iの第2回公演のお知らせです。
 今回は、とよたこども創造劇場やとよた演劇アカデミーの講師も務め、東海地区で今もっともホットな劇団あおきりみかん主宰の鹿目由紀氏を作と演出に迎えた作品です。これは楽しみですね~。ぜひどうぞ。

劇団I&I第2回公演「お見合い家族」
【日時】
3月15日(土)14時開演 15日(土)18時開演 16日(日)14時開演
(開場はそれぞれ開演の30分前からです)
【場所】
みよし市文化センター サンアート 小ホール
(みよし市三好町大慈山1-1 tel.0561-32-2000)
【入場料】
前売券 大人:2,000円 高校生以下:1,500円 当日券は300円増し

公演の詳細、前売申し込みはこちら




  

Posted by <TAG>事務局 at 08:30Comments(0)演劇3月

2014年02月20日

【映画】"映像によるまちづくり"制作映画「女の子ごっこ」上映会

 M.I.F.製作映画や三河映画「幸福な結末」等地元の映画に多数出演されている脇田敏博さん出演映画の上映会が開催されます。
 どうぞお出かけください。

名古屋で活動する"映像によるまちづくり"制作の映画「女の子ごっこ」上映
名古屋市立大学芸術工学科栗原映像研究室の学生とプロが共同で映画製作を行った作品「女の子ごっこ」。
高校生の性同一性障害をモチーフに友情と恋愛、成長期の不安や孤独感などを盛り込んだ作品となっております。
《上映日/上映時間》 2014年3月11日(火)/ 18:30~20:30(舞台挨拶含む)
《場所》 ミッドランドスクエアシネマ スクリーン 1
《入場料》 無料(予約者優先)
《チケット予約・お問い合わせ》 "映像によるまちづくり"公式WEBサイトhttp://nagoya-movie.com/

◎ 2月15日から一週間、"映像によるまちづくり"公式WEBサイトにて、「女の子ごっこ」チケット予約を承っております。
◎ お電話の場合は、050-3393-1527担当までお願い致します(電話受付期間2月15日 - 3月11日【土日除く】10:00 - 18:00)  

Posted by <TAG>事務局 at 20:11Comments(0)映像3月

2014年02月20日

【ドラマ】エキストラ募集

 メ~テレ(名古屋テレビ)より、エキストラ募集、告知の依頼がありました。
 撮影が迫ってますが、ご興味のある方どうぞご参加ください!

メ~テレドラマ「卒業」・エキストラ大募集!!
 人とはちょっと違う変わったコンプレックス・嗜好を持った悩める高校生達の青春ドラマ!彼らの卒業式に参加する・生徒役・生徒の両親役を大募集!

【収録日時】2月23日(日)予定
※諸般の事情により、中止になる可能性もあります。その際はメールにてご連絡致します。
【収録場所】愛知県碧南市内
【役柄】卒業式に参加する制服高校生役とその親
【募集対象】①制服高校生役16歳~20代の男女 ②卒業生の両親役40代~60代くらいまでの男女
【衣装のお願い】①制服高校生役 ※詳細はメールにてご連絡致します。
②卒業生の両親役 ・生徒の両親役の方は、自前のスーツなど卒業式に参加するような服装を着用の上お越しください。
■注意事項
①収録された映像は、メ~テレでの放送のほか、日本全国・海外の放送局での放送や、
ビデオオンディマンド・インターネット等での配信、DVD等の制作・頒布、劇場・屋外モニター等での上映に使用する場合があります。
②今回の収録に関して報酬・交通費は出ません。
③出演された映像が番組内で使用されない場合もあります。
④未成年の方は必ず保護者の同意を得た上でご応募ください。
⑤ドラマの内容に関して異議は言うことはできません。

申込フォームはこちら  

Posted by <TAG>事務局 at 17:14Comments(0)映像2月募集

2014年02月20日

【演劇】試験管ベビー公演「最高の台詞、最低な使い方」

M.I.F.製作映画や三河映画「幸福な結末」にも出演されている一麻さん出演公演のお知らせです。

試験管ベビー_31th_capsule『最高の台詞、最低な使い方』
【日時】3月14(金)19時~ 15(土)14時~、19時~ 16(日)13時~、17時~
【場所】千種文化小劇場(地下鉄吹上駅7番出口北へ徒歩3分)にて。
前売2000円

チケット予約などくわしくはこちら  

Posted by <TAG>事務局 at 15:05Comments(0)演劇3月

2014年02月19日

【展示】「時の記憶」美術展


「時の記憶」美術展

宇納一公氏 愛知教育大学退官記念


作家さんの作品が、エントランス・ギャラリー・屋外にも展示されています。

館内、屋外の中で常設されてるものの中に展示されているさまは
展示だけに関わらず、それらと一体となる事で空間も意識できるものになっていると思います。

是非、足を運んでいただきたいと思います。



◆日時◆
ギャラリー2/19~2/23(水〜日)10:00~20:00
22日~18:00/23日~17:00

◆場所◆
パティオ池鯉鮒(知立市文化会館)  
〒472-0026 愛知県知立市上重原町間瀬口116番地 

同時期開催! 豊田市
とよたアートナウ2013 「視覚のコミュニケーションⅡ」
もご覧ください。
http://tagjim.boo-log.com/e259006.html  

Posted by <TAG>事務局 at 22:30Comments(0)2月アート

2014年02月18日

【演劇】銀河鉄道の夜





公演迫る!!

とよた演劇アカデミー第6期生修了公演
「銀河鉄道の夜~カンパネルラが教えてくれたこと~」

概 要
とよた演劇アカデミー第6期生14名が9ヶ月間の集大成として修了公演を行います

と き
平成26年2月23日(日)13時・16時の2回公演(1時間程度の公演)

ところ
豊田産業文化センター

内 容
とよた演劇アカデミー6期生による修了公演

応募対象
どなたでも(未就学児は入場不可)

申込み
1月19日(日)〜2月22日(土)

定 員
200名

入場料
無料(要整理券)

取扱窓口
公益財団法人豊田市文化振興財団文化部文化事業課

問合せ
文化事業課(0565‐31‐8804)

主 催
公益財団法人豊田市文化振興財団・豊田市・豊田市教育委員会

協 力
とよた演劇アカデミーOB・OG
  

Posted by <TAG>事務局 at 22:15Comments(0)演劇2月

2014年02月14日

【演劇】オイスターズ第15回公演「ここでいいです」




一度観たら絶対ハマる! 名古屋が誇るオイスターズの最新作が、いよいよ名古屋に凱旋公演!!
2013年佐藤佐吉演劇賞優秀脚本賞受賞作品。
かっぱえびせんよりクセになる、ゆるーい不条理会話劇を、ぜひ一度ご賞味あれ!!


「ここでいいです」

「タクシーを捕まえる」と言っても僕は警察ではないし、「タクシーを拾う」とはどれほどの大男なのでしょうか?と運転手に聞いたら無視された。
ここ「で」いいです。と、ここ「が」いいです。は全く違う様に思えて実は同じで、それは信頼関係の違いなんですね。
僕には本当の事を言いたくないだけでそこには何か知られたくないとても良い物があるんですよね?と続けたら降ろされた。
見上げると「幸せの黄色いハンカチ」が揺れていた。

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出演/中尾達也 田内康介 吉田愛 河村梓 諸橋辰彦 高瀬英竹 ヒート猛(スクイジーズ)
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○名古屋
七ツ寺共同スタジオ
愛知県名古屋市中区大須2丁目27-20

2014年2月28日(金)~3月3日(月)
2月28日(金) 19:30
3月1日 (土) 14:00★ / 19:30
3月2日 (日) 11:00 / 15:00☆
3月3日 (月) 14:00 / 19:30


*受付開始・当日券発売は開演の1時間前、開場は開演の30分前となります
*当日券のお客様は、開演の10分前からのご入場になります
*未就学児のご入場はご遠慮ください

アフターイベント
★作・演出の平塚直隆自らが今回の作品について解説するほか、皆さまからの質問にお答えします。(聞き手:中尾達也)
☆アフタートークゲスト:佃典彦氏(劇団B級遊撃隊主宰、劇作家・俳優)


チケット
一般前売/2,500円 一般当日/2,800円 学生(前売・当日共,要学生証)/1,500円
日時指定・全席自由 購入はオイスターズ劇団HPにて。

  

Posted by <TAG>事務局 at 20:27Comments(0)演劇2月3月

2014年02月10日

【コラム】劇団☆空跳ぶ紙ひこーき旗揚げ公演「Bank Bang Lesson」所感 清水雅人

 豊田で新しい劇団が立ち上がり、旗揚げ公演をすると聞き、いそいそと見に出かけてきた。2月8・9日の豊田産業文化センターでの上演作である。
 豊田在住の役者だけでなく、近隣地域で活動する役者も含めての旗揚げということで、知っている役者が3人、それ以外は初めて見させてもらう役者さんという状況だったので、より客観的な所感を述べられたらと思う。

 ただし、作は、高橋いさを氏の全国で多数上演されているホンということで、内容、テーマ的な所感は割愛させていただく。

 まずは、よかった点について。
 豊田産業文化センターの大広間での公演はよかった(本ブログで多目的ホールとしていたことお詫びします)。
 大広間は、言葉どおり100畳ほどの広い和室で、レトロな舞台があり、いわゆる宴会場という感じだ。過去にもここで演劇上演があったと聞くが、筆者はここでの観劇は初めてだった。畳なので席はなく、座布団を敷いてでキャパは100~150人といったところだろうか。
 10年ほど前から地元での演劇を見ているが、以前は、豊田市民文化会館小ホール、豊田産業文化センター小ホール等、いわゆるホールでの上演が主で、200~400席のキャパ、広さが重荷になっている印象が拭えなかったが(集客的にも技量的にも)、最近は、もう少し狭いスペースを積極的に活用した演劇上演も増えており、より“近い”演劇が見られるのは、アマチュア劇団を楽しむ上でも、また今回のような旗揚げ公演の上演という観点からでもいいことだと思う。
 効果的な照明等の舞台演出は望めないが(今回も、役者が舞台の前面に出てくると顔が陰り、表情が見えにくくなる等はあったが)、それほど大きなデメリットではないと思う。

 それから、約1時間15分という上演時間の短さもよかった。不勉強ながらオリジナルのシナリオを知らないが、今回用にシナリオを詰めているのだとしたら賢明な判断だと思う。やはり2時間前後の公演を維持するには、劇団としてのかなりの力量を要するからだ。

 公演自体について言えば、こういう言い方をすると褒めてないようで恐縮だが、“ちゃんとしていた”とまずは感じた。出演していた8人の役者の力量のレベルは高く、まとまっていて、見ていて安心感があった。「確かに近隣の達者な役者が集まったんだな」という雰囲気があった。最近豊田で見た演劇公演の中では一番安定感があったと思う。

 逆に少し残念だった点について。
 公演の内容は、とある銀行での強盗が襲ってきた時のための予行練習のはずが、どんどん白熱していって妄想的にエスカレートしていく、というコメディなのだが、会場で起こる笑いが圧倒的に少なかった。ホンとしても、重厚なテーマを追求するというより、登場人物たちのエスカレートしていく様がおかしいという内容だったので、笑いの少なさがまずは気になった。
 これは、豊田の観客が、まだまだ硬いということもあるかもしれない。実際、もう少し笑いが起こってもいいのに、と思う場面も多数あった。

 それから、これはとても微妙なことなので断言はできないが、少しずつ演技のテンポが遅かったのかもしれない。目に見えてテンポが悪かったわけではなく、感じないほどの微妙なテンポなので、筆者は初日の8日の回を観劇したのだが、9日の回は役者のみなさんのテンポが合致し、大きな笑いが起こっていたのかもしれない。

 あるいは、8人の登場人物のキャラ立ちが、はっきりしていない印象もあった。支店長含め銀行員が4人登場するが、役回りやキャラクターが最後まで曖昧で、当初のキャラ設定が、進むにつれてどんどん外れていってしまうという面白さが出しきれていなかったように思う。
 これは、既存のホンを上演する上でぶつかるジレンマかと思うが、例えば、支店長役の小林は、長髪とヒゲでおよそ銀行の支店長らしくみえないが、そのことには触れられず、どう見ても銀行員2役の古場より小林の方が強面に見えた。例えば、カップルの熊谷と柚木崎は親子ほど歳の離れたカップルだが、そのこともいじられなかった。狭い会場でもあり、顔がはっきり見えるので、ベタだがもっと貪欲にそういうギャップで笑いを取りにいってもよかったのではないかと思った。

 そして、これは、よかった点と表裏一体なのだが、ちゃんとまとまっていたがゆえに、「次に何が起こるんだ?」というスリル感が少なく、こじんまりとした印象、ゆえに惜しいという印象が残った。

 観劇した直後にこれを書いているので、批評というより、感想、所感になってしまったが、なにより、1つ新しい劇団が立ち上がったことは喜びたい。
 豊田において、立ち上がった劇団の単独公演や2回目以降の公演がなかなか起こらない状況で、この新劇団には、精力的に公演を続けていって欲しいと思う。
 残念だったと感じた点も、公演を継続していき、この劇団の中での各役者の立ち位置がはっきりしてくれば、必ずよくなっていくだろうと感じられたことも最後に申し添えておく。

清水雅人
映像像作家・プロデューサー。豊田を中心に活動する映画製作団体M.I.F.代表。映画製作の他にも、小坂本町一丁目映画祭運営、豊田ご当地アイドルStar☆Tプロデュ―スなどを手掛ける。  

Posted by <TAG>事務局 at 18:04Comments(0)コラム